Short Physical Performance Battery(SPPB)による身体機能評価
皆さんこんにちは。
SPPBは高齢者の下肢運動機能を評価する方法で、簡易的でお金をかけずに実施することができます。
SPPBはバランステスト、歩行速度、5回立ち座りの3つのテストで構成され、0点(worst performance)~12点(best performance)で評価されます。
バランステストは、閉脚立位・セミタンデム立位・タンデム立位の3種類をそれぞれ10秒以上保持できたらクリアとなります。
5回椅子立ち上がりテストでは、胸の前で両手を組んだ状態で椅子(標準的なパイプ椅子)から5回立ち上がるまでにかかった時間を計測します。最後は立位の姿勢で終了となります。
臨床でも研究でもよく使用されているSPPBですが、SPPBの得点から何が分かるのでしょうか。
Veroneseらによると、SPPBの得点が低くなるほど転倒のリスクが増加すると報告されています。
また、GuralnikらやVolpatoらの研究では、SPPBの得点はADLの自立度や移動能力、健康、障害(Disability)などの程度と関連していたことが示されています。
さらに、SPPBの得点が低くなると、再入院率が増加し、入院期間も長期化しやすいことが報告されています。
SPPBの方法を発表したGerontolらの論文の中では、SPPBの得点が低い方が介護施設への入所率や死亡率が高くなることが示されています。
0.5点のSPPBの変化であれば臨床的意味は小さなものですが、1.0点変化すれば臨床的にも十分意味のある変化であるとPereraらによって報告されています。
いかがでしたか。
SPPBはベッドサイドで簡単に行える身体機能の評価なので僕も日常的に行っていますが、ある程度身体機能が維持されている方には負荷が少なく満点が出やすいところが難点かなと思います。
対象とする方の身体機能を考慮して評価方法を変えることも必要ですね。
今回は身体機能の評価方法であるShort Physical Performance Battery(SPPB)について「The Short Physical Performance Battery」を参考に勉強しました。
Short Physical Performance Battery(SPPB)は簡易的な身体機能の評価方法として日々の臨床で日常的に使用しているPTも多いと思います。
先日EWGSOP2が発表したSarcopenia: revised European consensus on definition and diagnosisの中でも、身体機能を評価する方法として推奨されていました。
EWGSOP2によるサルコペニアの定義の改定 Revised European Consensus of Sarcopenia--
SPPBの評価方法とその特徴については、1994年にアメリカ国立老化研究所(National Institute on Aging、NIA)のJ Gerontolが「A short physical performance battery assessing lower extremity function: association with self-reported disability and prediction of mortality and nursing home admission.」で発表しました。
SPPBの評価方法とその特徴については、1994年にアメリカ国立老化研究所(National Institute on Aging、NIA)のJ Gerontolが「A short physical performance battery assessing lower extremity function: association with self-reported disability and prediction of mortality and nursing home admission.」で発表しました。
SPPBは高齢者の下肢運動機能を評価する方法で、簡易的でお金をかけずに実施することができます。
SPPBはバランステスト、歩行速度、5回立ち座りの3つのテストで構成され、0点(worst performance)~12点(best performance)で評価されます。
バランステストは、閉脚立位・セミタンデム立位・タンデム立位の3種類をそれぞれ10秒以上保持できたらクリアとなります。
セミタンデム立位から開始して、10秒保持できたらタンデム立位を、保持できなかった場合は閉脚立位を行ないます。
歩行速度は、4mの快適歩行速度を計測します。
歩行速度は、4mの快適歩行速度を計測します。
日本サルコペニア・フレイル学会の学会誌では4mで測定すると記載されていますが、SPPB Protocolでは8feet(2.44m)の歩行距離が用いられています。また、Treacy Dらの論文では3~4mで計測すると記載されています。評価を行う際には、参考にする論文をよく確認した方がよさそうです。
5回椅子立ち上がりテストでは、胸の前で両手を組んだ状態で椅子(標準的なパイプ椅子)から5回立ち上がるまでにかかった時間を計測します。最後は立位の姿勢で終了となります。
臨床でも研究でもよく使用されているSPPBですが、SPPBの得点から何が分かるのでしょうか。
Veroneseらによると、SPPBの得点が低くなるほど転倒のリスクが増加すると報告されています。
また、GuralnikらやVolpatoらの研究では、SPPBの得点はADLの自立度や移動能力、健康、障害(Disability)などの程度と関連していたことが示されています。
さらに、SPPBの得点が低くなると、再入院率が増加し、入院期間も長期化しやすいことが報告されています。
SPPBの方法を発表したGerontolらの論文の中では、SPPBの得点が低い方が介護施設への入所率や死亡率が高くなることが示されています。
0.5点のSPPBの変化であれば臨床的意味は小さなものですが、1.0点変化すれば臨床的にも十分意味のある変化であるとPereraらによって報告されています。
いかがでしたか。
SPPBはベッドサイドで簡単に行える身体機能の評価なので僕も日常的に行っていますが、ある程度身体機能が維持されている方には負荷が少なく満点が出やすいところが難点かなと思います。
対象とする方の身体機能を考慮して評価方法を変えることも必要ですね。
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